フェラチオは、自分の口唇・舌・歯を使って男性器(ペニス)に性的刺激を与えるオーラルセックス(口内性交)の一種。略してフェラとも呼ばれます。
もしフェラチオをした後に、のどが痛い、腫れた、痒いといった違和感が生じた場合は、喉の性病に感染した可能性があります。
その他では「咳がでる」「痰がからむ」といった症状がでることも。
フェラチオをして性病に感染したケースで多いのは次のようなパターン。
・「風邪かと思ったけど、なかなか治らない」
初合わせというのは、出会い系・合コン・ナンパなどはもちろんのこと、知人関係であっても、その人と初めて性行為に及ぶ場合も含みます。
のどの性病は風邪の症状とも似ている部分が多く、感染のはじめに風邪と勘違いする人が多い性病なので注意が必要です。
ただし、どのようなフェラチオをしたかによっても事情が変わってきます。
コンドームを付けて性病予防の上でフェラチオをしたのであれば、感染確率はぐっと下がり、症状があったとしてもただの風邪である場合もあります。
一方で、コンドームを付けずにフェラチオ(生フェラ)をしたのであれば、粘膜感染によって性病になる可能性が非常に高くなると言えます。
他にも相手が射精をする時に、精液を口の中に出す口内射精でも感染する確率は高まります。
フェラチオをして感染する性病は、主に咽頭クラミジア(のどクラミジア)と咽頭淋病(のど淋菌)が一般的です。
相手によってHIV/エイズ・梅毒といった性病への感染も考えらますが、感染確率は低いです。
もしフェラチオだけでなく膣挿入もしたのであれば、性器への性病感染が考えられます。検査をするときにはこの点も考慮しましょう。
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フェラチオで感染する性病の多くは咽頭クラミジアと咽頭淋病
フェラチオに限らず、ディープキスやクンニなどのオーラルセックスで感染する性病で最も多いのが咽頭クラミジアで、次いで咽頭淋病です。
そのため、フェラチオをした後に「のどが痛い」「のどが腫れた」といった症状が出たら、まず咽頭クラミジアか咽頭淋病を疑います。
理由は、男女問わずに性病で一番多いのがクラミジア感染者であることと、クラミジアと淋菌の感染力が強いことにあります。
感染者が多いということはそれだけ接触する機会が多く、感染力が強いと一回の接触でうつる確率が高くなる(クラミジアは膣挿入で約50%)。ということです。
さらなる理由に、クラミジアや淋病は感染しても「症状を感じない」ことがあり、性病検査をせずにそのまま放置している人が多い特徴があります。
このようなケースでは、知らぬ間に他人に移してしまい、「自分が移してしまった相手から指摘されてはじめて気付く」ということも考えられます。
性病はあなたの身体だけでなく、相手の身体や人間関係も壊してしまう恐ろしい病気であることを認識しましょう。
フェラチオをして性病に感染していた場合の症状
フェラをしたことで性病に感染した場合に多いのは、咽頭クラミジアと咽頭淋病の2つであるということを前述しました。
ですので、まず始めにこの2つの症状に当てはまるかを確認してみてください。
また、フェラで感染する可能性があるという観点から、梅毒とHIV/エイズの症状も掲載しました。
感染確率は高くありませんが、近年において梅毒が流行っており、HIVも含めて深刻な問題となっていますので、不安がある方は目を通してみてください。
咽頭クラミジア・咽頭淋病の症状
咽頭クラミジアや咽頭淋病に感染すると、フェラをした日(病原菌との接触)から約1〜2週間の潜伏期間を経て症状があらわれます。
しかし個人差があるので、フェラをした日から2〜3日で発症する人もいます。
代表的な症状
- のどが腫れる
- のどに痛み
- のどに異物感を感じる
- 咳(せき)っぽくなる
- 痰(タン)が絡む
フェラチオをしたことで梅毒に感染したときの症状
相手が梅毒に感染していれば、フェラチオであなたに感染する可能性があります。
梅毒に感染すると『第1期→無症状期→第2期→無症状期→第3期』と進行していき、この時期によって症状が異なります。
そのため、自分がどのような状態(時期)にあるかを注意深く見定める必要があります。
のどから梅毒に感染した場合の初期症状(第1期)は以下のものです。
第1期の症状
- のど・リンパ節が腫れる
- のどに小さなしこりができる
- のどに腫瘍ができる
のどが腫れるという点においては、咽頭クラミジアや咽頭淋病と大きな変わりがありませんので、「しこり」や「腫瘍」があるかで見分けましょう。
これらの初期症状は特に治療をしなくても、2〜3週間程度で治まります。
しかし、その後1〜3ヶ月が経過すると第2期に突入し、のど以外の皮膚などにも異常があらわれはじめます。
第2期からの症状はフェラ以外の性行為による梅毒感染と症状が変わらないため、梅毒について詳しく解説している以下のページをご確認下さい。
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関連記事梅毒の症状・原因・治療法
フェラチオをしたことでHIV/エイズに感染したときの症状
HIVは、フェラチオからの感染であろうと性器やアナルへの挿入からの感染であろうと、症状に大きな違いはありません。
『急性感染期→無症候性キャリア期→エイズ期』という経過を辿ります。
感染の原因となる行為の後に、初期症状(急性感染期)として約2〜4週間目に風邪やインフルエンザと似た症状があらわれます。
HIVの初期症状(急性感染期)は以下のもの。
HIVの初期症状
- のどの痛み
- 発熱
- 発疹
- だるさ
- 吐き気
- 下痢
- 筋肉痛
- 関節痛
- リンパの腫れ
上記した風邪やインフルエンザのような初期症状は、放置していても数日から数週間で自然と治まります。
症状が治まり無症状な時期に入ると、特に問題なく日々を過ごすことができますが、この無症状期間に体は着々とHIVに侵され病気は進行していきます。
その後、数年〜10年を経てエイズと呼ばれる病気の症状があらわれ始めます。
もっと詳しくHIV/エイズについては知りたい方は以下のページをご覧ください。
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関連記事HIV/エイズの症状・原因・治療法
特に危険なフェラチオのやり方やシチュエーション
フェラチオと一言で言っても、そのやり方や相手によって性病に感染する確率は変わってきます。
ここでは特に注意が必要なケースを解説しますので、この機会に自分はどうであるかを振り返ってみてください。
性病に感染しやすいフェラチオのやり方
フェラチオのやり方の中に、手で刺激を与える手コキが多くを占め、軽く舐める程度のフェラチオがあります。
このようなフェラチオであれば比較的に粘膜と粘膜の接触が少ないので、性病に感染する可能性を低くすることが出来ます。
一方で、ペニス全体を咥えるフェラチオであれば、感染確率が上がってしまうと考えて良いでしょう。
また冒頭でも述べたように、相手の射精時に、あなたの口の中に精子を出す『口内射精』は性病に感染する確率を高めてしまうので注意しましょう。
フェラチオで性病感染しやすいシチュエーションとは
性行為自体に言えることですが、「はじめて性行為におよぶ相手」、特に「初対面のひと」との性行為は性病感染という点において非常にリスクを伴います。
特に現代においては、インターネットやSNSなどのツールにより、実際に会ったこともない相手を知った気になってしまい、簡単に性行為に及ぶケースが増えています。
もしその相手があなたとすぐに性行為をしたように、これまでも他の不特定多数の相手と性行為を繰り返しているような人間であれば、どこかで性病に感染していても不思議ではありません。
このような性モラルに関して意識が低いタイプの人は、例え自分が性病を患っていようと性欲を満たすために平気で他人と性行為に及びます。
そのような人間と知っていれば、あなたは性行為をしたでしょうか?
このような状況が生まれるのは、SNSや出会い系、合コンやナンパでしょう。
性行為をするのであれば、お互いに相手のことを知り、責任感が生まれる関係性になってから。
ということを心掛けましょう。
しっかりと断ることが大事
フェラチオに関して言えば、「口が疲れる」「自分は気持ち良くない」などの理由で、あまり得意ではないということもあるのではないでしょうか。
それにも関わらず、「男性はフェラチオが好き」「喜んでもらいたい」と考える女性が多いのか、気軽にフェラチオに及ぶ女性が見受けられます。
しかし性病にならないためには、「性病予防をする」か「性行為をしない」かしかありません。
「性病ではない証明をしてもらう」という方法もありますが、検査結果を見せてもらうのは婚約相手でもなければ現実的ではありません。
ですので性行為をするのであれば、コンドームを付けてもらう、付けないのなら断る。という当たり前のことをするべきなのです。
そうすれば、性病予防にもなり女性にとって大きなリスク回避にもなります。
性病に感染してからでは遅いのです。
予防は正しい行為です。正しい行為ができない相手には断る勇気を持ちましょう。
フェラチオをした場合に感染する性病と症状のまとめ
項目 | 概要 |
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行為 | 口唇や舌で男性器(ペニス)に性的刺激を与える |
感染経路 | 自分:のど(咽頭)や口内の粘膜 |
相手:ペニス全体や精液 | |
性病 | 咽頭どクラミジア、咽頭淋菌、HIV/エイズ、梅毒、ヘルペス |
フェラチオをした場合に感染確率が高いのは咽頭クラミジアと咽頭淋病の2つの性病です。
フェラチオの中でも「生フェラ」や「初対面の人へのフェラ」、「ペニス全体を咥えるフェラ」は感染確率が高くなりやすいため、注意が必要です。
また現在流行している梅毒やHIVと言った性病への感染も少なからず考えられます。
自分の体だけでなく、他人に感染させてしまう前に不安や心当たりがあれば性病の検査も考えましょう。