性病検査なら病院・保健所・検査キットのどれが良い？各メリットとデメリットを解説！

「性病になったかもしれない」という不安を解消するには、性病検査をすること以外に方法はありません。

性病を放置すると、他人にうつしてしまうだけでなく、子供を作ることができない体になってしまうリスクもあります。

少しでも心当たりがあるのであれば、心身ともにすっきりとした健康な日々を送るために、性病かを把握することができる性病検査が必要です。

そうすれば、不安のなかった頃のように、たくさんのことを心から楽しむことできます。

そこで、ここでは日本国内で性病の検査をできる方法を解説します。

日本国内で性病の検査をする方法は以下の３つ。

上記「病院・保健所・検査キット」の３つの特徴に沿って説明と比較をし、メリット・デメリットを挙げていきます。

病院での性病検査

病院で性病検査をするというのは誰もが知っている方法と言えますが、実際にどんなことをするのかは案外知られていません。

もしあなたが病院で性病検査をするのであれば必要となる情報を見ていきましょう。

病院で性病検査を受けるメリットは検査から治療までの一貫性

病院で性病の検査を受ける最大のメリットは、性病だった場合にその病院で性病の治療を受けることができる。という点です。

もし性病と診断されれば、その性病に対応した薬を処方してもらえるだけでなく、症状を診て点滴を打つなど、病院ならではの治療を受けることができます。

「性病検査〜検査結果」という流れまでは、保健所や検査キットと変わりありませんが、治療までも一貫して行うというのは病院だけのメリットです。

近年では、治療薬をインターネットで個人輸入代行業者から買うこともできますが、それらの業者は厚生労働省より薬事法違反を指摘されており、健康被害やトラブルへの注意が必要となります。

病院で性病検査を受けるデメリットは手間とプライバシー

病院で性病検査をするデメリットの１つは、検査から検査結果までの過程が長く、人によってはこの手間を煩わしく感じることもあるでしょう。

この過程を終えるまでに、短くても２週間以上のまとまった時間が必要と考えられます。

また、他の性病検査と比べて、病院で掛かる費用が分かりづらいという意見もあります。

そのため、時間とお金に余裕を持っている必要があるという点も、気になるひとにはデメリットとなるでしょう。

他人に知られたくない場合は適さないプライバシー問題

病院での受付時や医者や看護師とのやり取りで、顔や性器を見られるといった恥ずかしさもあります。

しかし、一番の問題は記録が残るという点です。

病院で保険証を使うと、保険組合から医療費通知というものが送られてくることがあります。

医療費通知とは？

あなたが保険証を使用してどのくらい受診をしたかという履歴を知らせるためのものです。

この通知は自宅や職場に届きますが、もし被扶養者（保険料を他人に負担してもらっている人）であれば負担してくれている人の元に届くことになります。

性病検査をしたことを他人に知られたくないのであれば、病院での検査はデメリットとなるケースもあります。

もし、「保険証を使わない」ということであればこの通知はありません。ただし、受診料が全額負担となり、高額になってしまうため注意が必要です。

病院で性病検査をする場合の保険適用基準

性病の検査や治療が、保険適用になるかは以下の点に準じています（まれに主治医の判断によって変わる場合もあります）。

保険証を持って行っても保険適用外だった場合は、ある程度の費用を負担をすることがあるということを考えておきましょう。

病院や症状によって費用は異なりますが、場合によっては２万円程度になることもあります。

料金についてもっと知りたい人は、次のリンク記事の「病院での性病検査の費用」の項目を参考にしてみてください。

病院の何科に行くか

性病検査のために病院に行く場合の診察科の選び方の一般的な基準です。

性器に症状

性病科・泌尿器科・産婦人科

皮膚に症状

性病科・皮膚科

のどに症状

性病科・耳鼻咽喉科

その他、わからない場合

性病科・泌尿器科・産婦人科・感染症科

保健所での性病検査

保健所での性病検査は全国で行われており、同性愛者の間などでは割と知られた検査方法です。

保健所での性病検査を考えているのであれば、各地域の保健所によって検査内容や検査実施日に違いがあるため、注意が必要になります。

これには、保健所は性病検査だけを専門にやっている機関ではないという理由があります（詳しくは、保健所とは（ページ内リンク）をお読みください）。

あらかじめ各自治体のHPでの確認や保健所に電話で問い合わせをし、検査について事前に下調べすることをおすすめします。

問い合わせ先の一覧として、厚生労働省HPの保健所管轄区域案内ページをご覧ください。

保健所で性病検査を受けるメリットはお金が掛からないこと

保健所で性病検査をするメリットはなんと言っても「無料で検査をすることができる」という点です。病院のように保険証を持参する必要もありません。

保健所によっては匿名での検査も可能で、受付時や検査をするひととは顔を合わせますが、記録は残りません。

またHIV/エイズの検査では、当日に結果がわかる即日検査に対応している保健所や、検査のための予約が必要のない保健所もあります。

しかし、利用予定の保健所がそれらに対応しているのかを事前に確認してから訪れましょう。

場所だけ調べて検査に行っても、対応していなかったとなると、ムダな時間と労力を使っただけになり、徒労になりますので気を付けましょう。

性病検査を保健所で受けるデメリットは検査項目と実施期間

保健所の性病検査は主にHIV感染の検査となっており、保健所によって検査が受けられる項目が限られています。

特に性病の感染が多いクラミジアや淋病、梅毒といった性病の検査は実施されていない保健所も多くあります。

そのため、保健所だけの検査では足りず、他の方法での検査も必要となるケースもあり、二回検査をするという二度手間になってしまうこともあります。

もう１つのデメリットは、各保健所の検査には特定された実施期間（検査日）があるため、保健所に日程や時間を合わせなくてはならない点です。

保健所は民間運営ではないため、充実度や配慮などの面において少し不便さを感じるかもしれません。

それでも、しっかりと下調べをしておけばこれらの問題をある程度軽くできます。

各保健所の検査日程や検査項目は、以下のHPから確認することができますのでお役立てください。

保健所とは？

各地域の公衆衛生における公的機関として、国の法律によって設置されている施設。所管省庁は厚生労働省です。

例えば、野良となっている動物の対応や食中毒の対策、精神保健に関する相談など、幅広い分野において対応しています。

その１つとして感染症対策があり、性病に限らず、結核やインフルエンザなどにも施策をしています。

都道府県、政令指定都市、中核市、その他指定された市や特別区にあり、ある程度の規模の地域にはあるものと考えて問題ありません。

検査キットでの性病検査

性病検査キットによる性病検査はここ３〜４年前から注目されている、話題の検査方法です（画像の商品は「STD研究所」の検査キット）。

性病検査キットには「郵送検査キット」と「自己検査キット」の2つのタイプがあります。

しかし自己検査キットは国内で承認されていないため、ここでは郵送検査キット＝検査キットとして解説します。

なぜ承認されていないのか詳しく知りたい方は「性病検査キットを薬局やドラッグストアで販売できない理由」
をご覧ください。

検査キットは「人と会って検査をしたくない」「記録に残したくない」という「誰にも見られず知られずに検査をする」という条件を満たす唯一の検査方法です。

また、郵送でのやり取りのため時間がない人にも向いている検査方法です。

ただし色々な検査キットメーカーがあるので、買う時には注意が必要です。

性病検査キットとは

簡単に言うと、「検査するために必要な器具」と「検査機関への検査手続き」をまとめてできる商品です。

検査するために必要な器具

性病検査をする時に、病院でも保健所でも、その性病の病原菌を調べるために検体というものを採ります。

HIV/エイズであれば血液、クラミジアであれば尿（男性）や膣分泌物（女性）が検体にあたります。

性病検査キットにはこれらの「検体を採るための器具」が付属しています。

しかし、検体を採ったからといって性病かを自分で判断することはできません。

検査キットの器具を使って自分で採った検体を検査してもらう必要があるのです。

検査機関への検査手続き

キットを使って採った検体を、返信用の封筒に入れて送り返すと、採取した検体を検査機関で検査してくれます。

この説明だけでは具体的にイメージしづらくても、説明書がついてくるのでその通りにやれば、検査手続きはできます。

また、電話でのサポートを受けられるメーカーもあるので、心配であればサポート付きのメーカーを選びましょう。

検査キットの検査精度や信頼性はどうなの？

一言で言ってしまえば、ほとんどの場合が「病院や保健所と変わらない」と考えて良いです。

なぜなら、病院や保健所でも検査キット同じ検査機関である「登録衛生検査所」を利用していることが多いからです。

登録衛生検査所は、都道府県知事によって許可された臨床検査施設で信頼のできる検査機関です。

詳細は以下のページに掲載していますので、気になる方はご確認下さい。

性病検査を検査キットでするメリットは匿名性と時間効率

検査キットは通販で購入することになるのですが、プライバシーに配慮した梱包によって中身が分からないようになっています。

また、同居しているひとに知られたくなければ、商品を郵便局留めにすることも可能です。

つまり、誰にも知られず検査をすることができる。ということになります。

通販のため時間の節約にもなり、誰にも会う必要がないので周囲に知られることや、病院のように記録に残ることもなく、性病検査の中では一番プライバシーが守られる検査方法です。

性病検査を検査キットでするデメリットは費用

性病検査を検査キットでする場合は、保険証が使えません。

そのため無料の保健所と違い費用が掛かり、検査キットの料金である2,000円〜25,000円程度（受けたい検査の種類で違う）が必要となります。

それでも各性病検査キットメーカーのサイトに行けば料金が表示されているので、病院のように「いくら掛かるかわからない」という心配はいりません。

検査費用は検査キット代金に含まれていますので、検査キットの値段＋送料となります。

ちなみに、こちらの 「GME医学検査研究所」では送料込みの価格となっているので、掛かる費用が分かりやすく商品も豊富のためおすすめです。

性病検査キットの検査手順

メーカーによって多少違いがあるため、実際にサイトを見て確認するのが確実ですが、おおよその流れは以下のものです。

検査結果の確認方法は、メールで受け取ることや他の方法で確認出来る検査キットもあります。

性病の検査方法「病院・保健所・検査キット」のまとめ

性病の検査をする方法は３つで、特徴は次のようなものでした。

これらのメリット・デメリットを参考に、自分に合ったものと照らし合わせて検査方法を考えてみてください。

性病の不安を解消するには、最終的に性病検査をする以外にありません。

もし少しでも心当たりがあるのであれば、重症化し取り返しのつかない状態になる前に性病検査をしましょう。